二荒山神社

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ここで出会った男性が私に言った。

 

「3月に妻を乳癌で亡くしてね」

 

「助からないのを看るってのは辛いよ」

 

「最期、メシ食えなくなったらね、」

 

「お父さん、もういいよ、ありがとうって言ったんだ」

 

「察したんだろうなぁ」

 

 

 

 

 

 

 

 

どうしても

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ある情報を

その人に

どうしても直接渡したくて

京都に行ってきた。

 

中身が何かなんて聞きもせず

「あなたが持ってくる話なら」と

話す前から全て信じてくれてた。

 

直接会うのは初めてだった。

会う前から

私のことを分かってくれてた。

 

夢はいつか叶うって

いつか誰かが言っていたっけ。

 

走れ走れ

希望の淵を。

岡倉天心

戒告

私が死んだら

悲しみの鐘を鳴らすな、旗をたてるな。

人里遠い岸辺、つもる松葉の下ふかく、

ひっそりと埋めてくれ――あのひとの詩を私の胸に置いて、

私の挽歌は鴎らにうたわせよ。

もし碑をたてねばならぬとなら、

いささかの水仙と、たぐいまれな芳香を放つ一本の梅を。

さいわいにして、はるか遠い日、海もほのかに白む一夜、

甘美な月の光をふむ、あのひとの足音の聞こえることもあるだろう。                        

一九一三年八月一日