宗教

幼い頃、婆ちゃんは毎日仏壇にごはんを備えていた。

 

ような気がしたけど

 

よく思い出してみると

 

カビが生えたごはんが何日も置いてあった。

 

今思えば、毎日ごはんを炊ける暮らしではなかった。

 

それでも数珠を手に毎日拝んでから

 

柄の取れた包丁で、私に朝粥を作ってくれた。

 

それなりに熱心な創価学会の信者だったのだと思う。

 

婆ちゃんが死んで30年。

 

その数珠は、一人暮らしを始めた私の部屋の一等地に鎮座している。

 

 

 

 

 

私は無宗教。

 

自分が宗教だと思っている。

 

私の中にある神様だけが私の神様。

 

婆ちゃんが祈った神様も

 

どこかの国の神様も

 

その土地だけの神様も

 

私には全部神様。

 

 

 

私は遠くから色んな神様を見るのが好き。

 

あの人の神様、この人の神様。

 

色々あって、美しい。

 

 

 

 

 

 

 

f:id:rintarou_725:20161119224020j:image